水やり | 鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷり。 水やりする時は、気温の高い昼間に。 地植えは不要。 |
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肥料 | 必要なし |
病害虫 | カイガラムシに注意 |
寒冷地の場合 | 雪で枝が折れないよう冬囲いをしたり、玄関先へ入れたりする。部屋の中に置くのは暖かすぎるのでNG。剪定&植え替えは11月、4月に行う。 |
1月~2月 バラの冬剪定&植え替え
木立ち性のバラは、冬剪定&植え替えの適期です!
バラは、寒くなると活動をやめ「休眠期」に入ります。
この「休眠期」の間にメンテナンスを行い、春の開花の準備をします。
冬剪定とは?
冬剪定とは、伸び過ぎた枝や乱れた樹形を整えるために、枝を切ることです。
春から秋にかけて生育が旺盛なバラは、冬の間に形を整えておかないと、年々背が高くなってしまい、上の方だけに花が咲いてしまったり、枝が混みすぎて病気になりやすくなってしまいます。
- 伸び過ぎた枝や乱れた樹形
-
枝を整理する
バラの植え替えとは?
バラの植え替えには、栄養が偏った古い土を養分を含んだ土に替える目的と、土の中いっぱいに生長した根を整理する目的があります。
また、購入した時の小さな鉢のまま育てている場合は、直径30cm前後の鉢へ植え替えましょう。
- 根の張った鉢、購入時の小さな鉢は植え替える
-
土と根をリフレッシュ
準備するもの
冬剪定
- ・剪定ばさみ
- ・ロング革手袋
植え替え
- ・バラの土
- ・鉢底石
- ・直径30センチ前後の鉢
- ・移植ゴテ
- ・バラ専用ゴム手袋
- ・ガーデニングシート
- ・根かきゴテ(必要な場合)
- ・ジョウロ(ホースが届けば不要)
冬剪定の方法
初心者の方は、枝を短くしてしまうことに抵抗があるかもしれませんが、思いのほか春には枝が伸びてきます。
鉢と株のサイズにもよりますが、株元から30センチ程度の高さにしておくと、ちょうどイイ位置で春の花が咲いてくれます。
鉢バラの植え替え方法
(1)株元をつかんで鉢から抜き 古い土を落とす |
(2)手でブチブチとちぎれる 細い根は土ごとむしり取る 根を乾かさないよう注意します |
(3)鉢に鉢底石を2cmほど敷く |
(4)バラの土を1/3入れて 根を広げながら苗を置く 接ぎ木部分は土の上に出す |
(5)高さと角度が決まったら バラの土を足していく |
(6)棒などを使って 根のすき間にも土を入れる |
(7)鉢縁の3~5cmは 水を溜めるスペースとして残す |
(8)鉢底から溢れるまで水やり し、水が引いたら繰り返す |
- この時期を逃した場合の植え替え方法は木立性バラ5月~6月の育て方へ
地植えのバラの場合
準備するもの
手袋/スコップ/バラの熟成たい肥
地植えバラの冬のメンテナンスは、冬剪定&土のリフレッシュです。
株元から30㎝ほど離れた所に、深さ30㎝ほどの穴を3~4か所掘り、その穴に堆肥を入れ、掘り起こした土を戻して混ぜ合わせます。
堆肥を土に混ぜることで、土に栄養分が増すだけでなく、微生物も増えて活発に動きだすので、
根が生長しやすいフカフカの土に蘇ります。
1つの穴に必要な堆肥は約5Lです。
2~3年に1回を目安に行ってください。
(1)株元から30cm離れた場所 |
(2)特選有機バラのたい肥を |
(3)掘り起こした土を戻して |
バラの植替えQ&A
- Q.冬剪定と植え替えの順番は?
- A.1月2月なら、どちらが先でも問題ありません。
良くないのは、11月~12月上旬くらいに、あわてて冬剪定をしてしまい、本格的な寒さが来る前に芽が吹いてしまうことです。
12月に植え替え、1月に冬剪定というパターンか、1月~2月に冬剪定&植え替えのパターンか、どちらかです。 - Q.まだ葉が付いているのですが、どうしたらいいですか?
- A.若い株は勢いがあるので、寒くなっても葉を付けていることがよくあります。
植え替えと冬剪定を一緒にする時に付いている葉は、すべて取り除きます。
手で葉をつかんで下に引っ張ると、簡単に取れます。 - Q.花とツボミが付いているのですが、どうしたらいいですか?
- A.植替えは、株を休ませる意味もありますから、花やツボミはカットします。もったいないと思ったら、お部屋に飾って楽しみましょう。
- Q.根は水洗いをして土を落とすと聞きましたが?
- A.水洗いは、してもいいですし、しなくても問題ありません。
- Q.植えている鉢が大きいので、重くて植替えできません。。。
- A.大きな鉢に植えているバラの植替えは確かに大変ですね。
その場合は、鉢に入れたまま、表面や株周りの土をくり抜いて、新しいバラの土を入れましょう。
また、「バラの堆肥」を鉢の上にマルチングし、支柱などの棒で鉢土に穴をあけて空気を入れてあげる(エアレーション)を行うと、鉢の中の古い土が生き返ります。 - Q.5月に植え付けした新苗ですが、冬に植え替えする必要がありますか?
- A.鉢の大きさと、株の成長具合によります。鉢に対して株が大きくなっている場合は植え替え、又は同時に鉢も大きくした方が良いです。
例えば、ナエマの新苗を8号鉢に植えてあって元気に育っているのなら、植え替えと鉢増しが必要です。逆に、ガブリエルの新苗を10号鉢に植えてあるなら、鉢増しは必要ないですし、土替えも必須ではありません。
鉢の中が根詰まりしているかどうかで判断してください。
鉢底穴から根が出ている、表面の土が固くなっていれば、根詰まりを起こしています。
バラの根っこに出来たガンシュ
- Q.植え替えの時、ガンシュを見つけました。処置と予防法は?
- A.ガンシュ苗はウイルス感染の為、農薬での治療が出来ません。
また、根にストレス(過度の傷、過度の乾燥、強アルカリなど)がかかると、 ほぼどんな場所でも発症します。
ガンシュが発症してしまった場合は、地上部であれば見つけ次第ナイフなどでそぎ落とし、地下部であれば冬の植え替え時にそぎ落とします。
その際傷口に、トップジンMペースト等を塗っておくと、ガンシュ苗ウイルスはじめ他の菌に感染するのを防ぐことができます。木酢液を傷口に塗るのも効果があると言われます(強酸性の為)。
予防は、毎年良質な土やたい肥を十分施用して、「菌層の整った土」でバラを育てることです。
栽培している土に「善玉菌」が大量にあれば、ガンシュ苗などの「悪玉菌」が大発生しにくくなるためです。
上記の理由から、ガンシュ苗のウイルスを農薬等で完全に防ぐのはほぼ不可能なのですが、ガンシュ苗に負けない又は、発症しにくい栽培環境を作ることでバラを元気に育てることができます。
バラの育て方 |