初夏のバラの困りごといろいろ

初夏のバラの困りごといろいろ

梅雨の真っ最中ですが、雨が多ければバラも病気になるし、晴れたら晴れたで暑いし、この時期からのバラの夏越しはいろいろと困りごとが多いですよね。

葉が黄色くなって落ちたり、病気や害虫が出たりもしますが、それぞれ原因がわかっていて、早めに適切な対処ができれば、そんなに心配することはありません。

 

ということで今回はショップのガーデンで発生しているちょっとした(?)困りごとと原因と対処法をご紹介していきます!

 

↓↓↓こちらは鉢植えのマダム・フィガロ。2番花のつぼみがたくさんついていて、枝葉もよく茂っていてとても元気です。

しかし、株元をのぞいてみると、↓こんな感じで黄色くなってしまった葉が・・・・

これはおそらく一時的に水切れがあったバラが数日後からこんな感じで下葉が黄色くなってしまう現象です。

急に気温が高くなって枝葉もよく茂っている(=水をたくさん必要)ので、他の株よりも水切れが早かったのだと思います。

これは病気や害虫などではないので、下葉が少し黄色くなってしまうくらいならあまり心配する必要はありません。

葉のほとんどが黄色くなってきているのであれば軽く引っ張ってあげると、ポロっと葉が取れます。こういった黄色い葉は早めに取り除いてあげるのが良いです。

 

↓↓↓こちらはおそらく暑さによる夏バテ(?)のような症状です。左下の葉はよく見ると細かい黄色い点々がありますが、これは春に発生したハダニの跡で今は薬剤散布のおかげで葉裏を見てもハダニはいないのでこれも問題は無し!

 

特に枝葉が茂った茂みの奥の方にある葉は、多少黄色くなっていてもそれは環境とか生理的な理由でバラにとって不要な葉(=バラがその葉を落とそうとしている)ので、見つけたら早めに取ってあげてください。

放っておいてもそのうち落ちますが、早めに取ってあげた方が風通しもよくなるし、見た目もよいですし。

 

↓↓↓これは、、、、黒星病(黒点病)です!!!

梅雨時期から秋バラまでのバラの栽培管理は、この黒星病との戦い、といっても過言ではないくらい、ほぼ必ず発生する病気です。

特に雨が多い時期に発生しやすい病気で、対処法としてまずは薬剤散布!

ただし、黒星病は薬剤に対する抵抗性が付きやすい病気なので、ショップのガーデンでは下記の3種類の殺菌剤をローテーションで2週間おきくらいに散布しています。

 A:サプロール乳剤 → B:トップジンMゾル → G:オーソサイド水和剤  

 

この3種類の殺菌剤は病気に対する作用性が異なるので、順番に散布していれば抵抗性が付きにくく、効果が持続しやすいので参考にしてください。

 

↓↓↓こちらはパブロワの2番花ですが、だいぶ花弁の縁が傷んでしまっています・・。

2週前のブログでも書きましたが、これはスリップス(アザミウマ)の被害です。ベニカR乳剤を散布して、オルトランDX粒剤も撒いたのでガーデン全体を見渡すとだいぶ被害は減っては来ましたが、品種・株によってはまだ撲滅できていないようです(泣)。

 

まず、被害にあっている花は早めに摘んでしまって廃棄するのが良いです。

そのまま咲かせておいたり、花がら摘みをしても庭に放置しておくとどんどん被害が広がってしまうので。

やはりこちらも薬剤(殺虫剤)の散布が必要ですが、スリップスも同じ薬剤ばかりだと抵抗性が付いてしまうので、次はモスピランかアファームあたりを散布してみようと思います。

 

 

↓↓↓プリマヴィスタの2番花が穴だらけになっているのでよく見ると、、、なにかイモムシが花弁の縁を歩いています。おそらくヨトウムシ?タバコガ?

 

ということは、次の薬剤はイモムシ系に良く効いて、スリップスにも効果のあるアファーム乳剤が良いということになりました。

 

この季節の病気や害虫への対処はキリがないですが、発見次第できるだけ早めに適切な対処ができればバラは勢いよく育ってくれる時期でもあるので、無理せず少しづつメンテナンスをしてあげましょう。

 

 

 

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