寒冷地での大苗の植え付けのタイミングは?

寒冷地での大苗の植え付けのタイミングは?

日頃から、当ブログでご紹介しているバラの栽培ノウハウも、多くの雑誌や書籍での季節のバラ管理も、「関東以西の平地(=温暖地)」をベースにしています。

なので、寒冷地にお住いの方々は「『12月~2月に大苗の植え付けを』と言われても、その時期うちの庭は雪に覆われて庭仕事なんてできません!」とか、「苗は届いたけどこれから厳しい寒さが来るし、いつ植え付けるのが正解なの?」とか、モヤモヤしている方もいるのではないでしょうか。

 

今回は、寒冷地でのバラ苗の植え付けのタイミングや、管理について簡単にまとめてみました。

 

寒冷地といっても、雪が深く積もって春まで解けない地域もあれば、雪は少ないけど冷え込みが厳しい地域もあり、バラ苗の植え付けや管理の仕方も微妙に違ってきます。

 

苗を傷めない為の基本的な条件は 、

  「(出来るだけ)-5℃以下にならない」

  「冷たい風に吹きさらしにならない」

  「5℃以上にならない」

の3つです。

 

 それを踏まえて、

  

1)苗が届いた時点で、まだ植え付けが可能な場合

 出来るだけ早く植え付けを済ませた上で、「雪囲い」をしてあげてください。

 ・株の周りに立てた3本の支柱をバラ苗の真上で1つに縛って三角錐型の囲い(屋根)を作る。↓↓↓


 ・園芸用の霜よけ不織布などで、支柱を巻くようにしてバラを囲う。↓↓↓

ショップのある名古屋では「雪囲い」は不要ですが、、、参考までに。

  

 寒さやひどい霜柱などで根を傷めないように、たい肥のマルチングをしておくこともお勧めです。こちらの過去ブログを参照ください。

 

    

2)すでに雪が積もったり、庭土が凍っていて植え付けが出来ない場合

 根雪が解けてから植えつけてください。

 植え付けまでは、上記の3つの条件を満たす場所で保管します。

 具体的には、

  ・軒下などの屋外に置く。

    その場合は園芸用の不織布などで枝や鉢を巻いておくと安心です。

  ・倉庫の中で保管する。

    ただし、鉢土の乾き過ぎには注意してください。

  ・雪の中に埋めてしまう。

    意外とこれが一番、上記のすべての条件を同時に満たすので簡単です。

 

 ちなみに、暖房の効いた室内に苗を置くのはNGです。

 春が来る前に休眠から覚めて、新芽が吹き始めてしまうのを避けるためです。庭に植えつけるまでは、バラにはできるだけしっかり休眠していて欲しいのです。

 

 

 寒さが厳しい北海道のお客様の冬越し対策を紹介した過去ブログはこちらです。寒冷地の方は大変ですよね。

でもその分、開花時期(6月末~7月上旬)の気候が良いせいか温暖地では見られないような美しいバラを楽しむことが出来きるのは、北海道にお住まいの方の特権かもしれないです。

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