12月も末となり、皆さん予約していた大苗が手元に届き始めたころですよね。
今回は、冬の大苗の植え付け方法をご紹介します。
苗の植え付け方の基本は、春や秋の開花苗の植え付けと同じですが、大きな違いは「休眠期の苗は根鉢(土)を崩して植えつける」です。
詳細は写真で順に紹介します。
↓↓↓はなはなショップの「大苗」はこんな箱で届きます。
↓↓↓水漏れで段ボールの底が抜けないように、また苗を取り出しやすいように、持ち手のついたレジ袋に入れてあります。段ボール箱の角などに枝をひっかけないように、そっと取り出してください。
↓↓↓ちなみに、「裸苗」はこんな感じの紙袋でのお届けになります。
↓↓↓根が乾いてしまわないようにビニール袋に入れてあります。苗を袋から取り出す際に、枝などをひっかけて傷めないように注意してください。
苗が届いたら、出来るだけ早めに植えつけてあげるに越したことは無いですが、冬の苗は休眠状態に入っているので、そんなに慌てる必要はありません。
鉢苗であれば、遅くとも2月中くらいまでに、裸苗であればお届け後1週間以内くらいに植えつけていただければ大丈夫です。(とはいえやっぱり、遅いより早い方が良いですが)
植えつけるまでは、苗を「凍らない程度の寒い場所」で保管してください。屋外の日陰や、倉庫の片隅のような場所が良いでしょう。決して暖房の効いた室内などに入れないでください。自然に春が来るまでは休眠から目覚めてしまっては困るからです。
↓↓↓今回は庭植えをします。冬の植え付け時に必要な資材は特選有機バラのたい肥、バラの肥料、フルボ酸活力液アタックT-1、です。今回はフランスのドリュ社のベル・ドゥ・レニエを植えつけます。
最初に、植え付け場所を決めます。ベル・ドゥ・レニエはコンパクトなブッシュタイプで、樹高約1.0m×幅約0.8m程度に生長します。隣のバラは同じくコンパクトな樹形のサント・ノーレなので、(株の中心同士の距離を)80cmほど空けて植えます。
↓↓↓まずは苗を仮置きして、植える場所を確定します。
植穴を掘る前に、、、苗の準備をします。
冬の「大苗」は、鉢から抜くと簡単に土が崩れて根が露わになります。それはつい数週間ほど前に、畑から彫り上げて鉢に植え付けたばかりの苗だからです。大事なことは「絶対に根を乾かさない事」なので、鉢から苗を抜いたらすぐに水をためたバケツに根を浸しておきます。
↓↓↓株もとに「接ぎ木テープ」が付いていたら、このタイミングで取り除いておくのが取りやすいです。※接ぎ木の方法によってはこのテープが初めから無いこともあります。
↓↓↓この時、発根促進効果のあるフルボ酸活力液アタックT-1をバケツの水に入れてあげます。希釈倍率は500倍なので、バケツの水が約5リットルの場合、10ml(キャップ1杯)が目安です。
この状態で30分程度放置しておきます。
苗を水上げさせている間に、植穴の準備です。
↓↓↓先ほど、位置決めしたところに直径約40cm、深さ約40cm程度の植穴を掘ります。
↓↓↓バラはとても肥沃な土を好みます。特選有機バラのたい肥でしっかり土壌改良してあげます。
直径40cm×深さ40cm程度の植穴であれば5Lほどのたい肥を、元の土とよく混ぜて、、、
↓↓↓半分ほど埋め戻したところに先ほど水上げさせておいたバラ苗を据えます。
この時、根が出来るだけ四方に伸びるように広げてあげて、残りの土を埋め戻します。
↓↓↓苗を植え付ける深さは、接ぎ木の位置が地面の高さと同じか、少し高いくらい。植え場所が低くなると雨が降った時に水たまりになって根腐れしてしまうためです。土を寄せて小さなマウンドを作るような気持ちで。
↓↓↓「水はけを良く」とは言いましたが、植え付け直後は十分な水やりが必要なので、一時的に先ほどのマウンドの周りに小さな堤防?を作って(これを水鉢と言います)、植穴にしっかり水が浸みこむようにしてあげます。先ほど苗を浸していた水には活力液も入っているので、それを2~3回に分けて、しっかり浸みこませます。
↓↓↓ お届け時の苗は枝の長さが約35~40cmほどあります。が、植え付け後に少し剪定をしておきます。
地植えの場合は先端から5~10㎝、鉢植えの場合は枝の上から10~20cmほど剪定してあげた方が、開花時のバランスが良くなります。
また、剪定時には基本「外芽のすぐ上で切る」など、芽吹きの方向(=将来の樹形)を剪定によって調整します。 「どこで切ったらよいかよくわからない」という方は、年明けに冬の剪定について詳しくブログを書きますので、剪定はそのあとでも大丈夫です。
これで大苗の植え付けは完了です。
肥料は(植え付け時に準備してありましたが、、)1月に他のバラ苗と一緒に「寒肥」を与えるので今回は撒いていません。1月、2月に苗を植え付ける場合には、植え付け後~2週間後くらいの間に肥料をまいてあげます。