4月に入って、新芽がどんどん伸びて蕾も膨らみ始めていますよね。このころ、枝葉が茂ってくるとつるバラ仕立てをしてあるバラなどは一部で込み合い過ぎて風通しや日当たりが悪くなっている茂みがあると思います。
↓↓↓例えばこちらはオベリスク仕立てのシャトー・ドゥ・シュベルニーです。
オベリスク仕立ては特に狭い範囲に枝葉が多くなりがちなので、よく茂る品種だと奥の方はだいぶ陽当たりも風通しも悪くなっているのがわかると思います。
こうなると、雨のあとなどに葉裏が濡れた状態が長く続いて黒星病が蔓延しやすくなったり、害虫が天敵(人間含む?)から身を隠していつの間にか大発生していたり、、。
おまけに、薬剤散布の際にも奥の方の葉に薬剤がかからずにせっかくの散布作業も効果が薄くなってしまいます。
そこで、枝葉が込み合い過ぎた部分で、日陰になってしまっている弱い枝を敢えて切り取ることによって、風通しを良くしてあげることを「枝抜き」と言います。
3月頃に「芽かき」という作業は聞いたことあるかと思いますが、目的としてはほぼ同じですね。
↓↓↓オベリスク仕立ての外側に茂っている枝を少しかき分けて奥を覗くと、オベリスクの内側に伸びている弱い枝がいくつか出ているのがわかりますか?
これを、枝の付け根(赤線)でカットします。
↓↓↓10cmほどに伸びた内側の枝を2本カットしたら、少し風通しが良くなりました。
↓↓↓フェンス仕立てのフラゴナールも。日陰で下に伸びた細めの枝が、フェンスの裏側に向かって伸びているので、これもカット!
↓↓↓こちらの芽は日陰で勢いもないのでブラインド(蕾が付かずに途中で枝の成長が止まってしまうこと)枝なのでカット。
↓↓↓ここも少し風通しよくなりました。
枝葉が茂って暗くなってしまっている場所があったら、所々向こう側が透けて見える程度まで枝を抜いてあげると、開花時期も、その後の病害虫防除もしやすくなります。
「枝抜き」は、必須の作業ではありませんが、勢いがあって元気に育っているバラほど、やってあげる良い作業なので、皆さんのお庭のバラも、そんな視点で一度チェックしてみてはいかがでしょうか。