この時期、春に芽吹いてきたほとんどの枝の先には蕾がついていると思います。
ところが時々、せっかく伸びてきた枝の先に蕾が付かずに、先端に葉っぱだけがついて成長が止まっている?枝を見かけることがありますよね?
↓↓↓たとえばこんな枝です。
株元など、日当たりが悪く込み合ったところから出てきた芽は「ブラインド」しやすいんですが、↑の枝は冬枝の先端付近から芽吹いてきたのにこの状態、、、。
本来花が付くべき枝がブラインドする原因はいろいろありますが、花芽をつける時期(春に芽吹き始めて、葉が数枚展開したころ)に、肥料不足とか、日照不足とか、急激な気温変化などなどのストレスがかかるるとブラインド枝が増えやすくなるようです。
品種によっても、ブラインドしやすい品種というのもあるようで、特に大輪系で花弁のボリュームが多く香りが良い、など1輪の花に多くの力を使う必要があるような品種はこの傾向が強いかな、と思います。
春のブラインド枝を少なくするコツは、
・(前の年に)病気などで葉を出来るだけ落とさないように薬剤散布をしっかりする
・大輪系の品種は寒肥をしっかり与える(とは言え規定量の範囲内で)
・冬の土替え、剪定、寒肥の作業を早めに済ませる
などでかなりブラインドのリスクを減らせると思います。
さて、今ブラインド枝を見つけた場合は何をすればよいのか?
それは「早めに切り戻し」が正解です。
↓↓↓ブラインドした枝の約半分くらいのところで切り戻します。
↓↓↓鉢植えのエスプリ・ドゥ・パリ。この冬に大苗を植え付けたばかりなので、まだ株に力が足りないせいか、、
↓↓↓6本のブラインド枝を見つけたので切り戻しをしておきました。
※一番左は株元の奥の方にあった枯れ枝です。見つけ次第剪定!
ブラインド枝は、切り戻しをしなくてもそのうち先端のあたりの節(葉の付け根)から新しい芽を吹いて成長して、うまくいくとその先にはちゃんと花をつけることも多いです。
しかしそれよりも、切り戻しをしてあげた方が早めに芽吹いてくれることと、太くてしっかりした節から芽吹くのでより良い花が咲いてくれるので。
バラを栽培していると、いろいろなことが起こりますよね。
その一つ一つもバラの生理生態を理解する手がかりなので、バラと会話をする気持ちで(?)お手入れを楽しみましょう!